お子様をアレルギーから守るために

小児アレルギーの現状

小児アレルギーの現状について、名古屋大学医療技術短期大学部名誉教授の鳥居新平先生に詳しくお話をうかがいました。

鳥居新平 先生

鳥居新平 先生

名古屋大学医療技術短期大学部名誉教授・上飯田第一病院アレルギー科嘱託医
1997年名古屋大学医療技術短期大学部名誉教授、愛知学泉大学家政学部管理栄養士専攻教授就任。2006年上飯田第一総合病院アレルギー科嘱託医に就任。現在に至る。2001年より日本アレルギー学会名誉会員、日本小児アレルギー学会名誉会員を務める。

小児アレルギー患者は年々増加傾向にあります

親なら誰でも我が子をアレルギーから守りたいもの。気をつけているつもりでも、アトピー性皮膚炎や気管支ぜんそくなどを発症してしまう子どもは年々増え続けています。
子どものアレルギー発症には、遺伝的要因も関係しますが、生活習慣を含めた環境因子も大きな影響を及ぼします。乳幼児期から食生活や住環境などの生活習慣を見直すことが、将来のアレルギー発症の予防につながるのです。外で遊ぶことの難しくなった現代では、運動不足による基礎体力の低下や心肺機能の発育不全を招きます。そのため運動時にぜんそくをおこしやすい子どもが増えています。親の喫煙による受動喫煙で子どもの気管支が刺激をうけるため、風邪をひきやすく治りにくくなり、さらにぜんそくや鼻炎といったアレルギーの引き金になることもあります。家族みんなで協力して、子どもをアレルギーから守りましょう。

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大切なのは、体の内からと外からの環境づくりです

もともとアレルギーの素因を持った子どもは、胎児の時に胎盤を通して母親の食べたもので刺激を受けて、アレルギーをおこしやすい体質が出来上がるといわれています。出生後、授乳や離乳食で腸が刺激を受けるようになると、湿疹が長引く、下痢をしやすいなどの症状が出てきます。幼児期になり食物アレルギーが改善してくると、今度は気道の症状が出てきます。風邪をひいた時に咳が長引く、ゼイゼイする、呼吸が苦しくなるといった、気管支ぜんそくをおこすようになります。思春期になると、その一部はアレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎などの症状をおこすようになり、やがて、成人型への気管支ぜんそくへと移行して行きます。

このように、子どものアレルギーは、年齢とともにその症状が変化していくことが特徴であり「アレルギーマーチ」と呼ばれています。
アレルギーマーチを進行させないためには、腸や皮膚が未熟で敏感な乳幼児期にこそ、アレルゲンを回避し除去することが大切で食生活や住環境についてもう一度見直してみてはいかがでしょうか?

アレルギーマーチ

それでは、小児科医の池谷優子先生にもお話をうかがいます。次は「アレルギーと腸内環境」のお話